大好きな本厚木タリーズ。
ここで訳した本四冊。
うち出版された本二冊。友人に製本してもらって展覧会に出した本一冊。
四年通った。
今日で閉店。
きっと変化はちょっとずつ起こってた。
私にとっては、翻訳のお仕事は、全部このお店でやったことになる。
感謝の気持ちでいっぱい。私の居場所だった。
誰かにとっては、
あれ?ここに何があったっけ。
ってこともあるんだろう。
いつものように、今日、本を読みに行って、
帰り際、おとといこのタリーズで買った水筒に、コーヒーを入れてもらった。
ありがとうございました、ありがとうございました、って言葉と笑顔で全てだった。
水筒というものには、フィリピンに行った友人が使ってて、
何度かわたしにコーヒーを入れてくれた思い出があった。
きっと人は記憶で新しい何かを好きになる。
その友人が、今日の朝、メイルをくれて、アントニオ・ロペスみてきてほしい、といった。
そのまま、渋谷のアントニオ・ロペス展に行った。
いつだって死に向かっていることは、本当のこと。
砂の山が風で崩れていくように、何の痛みもないかのように、破綻なく。
ロペスの絵には、
ほんとうに、ささやかな一生物の感触としての、
あたたかな、ちくっとした痛みが、ちくっちくっちくっちくっと、
時を刻んで、ずっと響いているような気がする。
今日の朝は、不思議なことに、めずらしく私に小包が届いていたのだった。
兄のお嫁さんのお母さまからだった。
須賀敦子さんと武田百合子さんの本が4冊も!
編集者だったお母さまが、この間お会いしたときに、
女の作家に出会っていないといった私に、
大好きな本だとお薦め下さっていたものだ。
ものすごく素敵な装丁の本だ。
そして葉っぱの形のしおりに、
お手紙が。
感激して、お手紙を書こうと思っている。
(あけるのが今、23時になってしまったために、ご本人にお礼をお伝えする前に、感激そのまま、ここに書くことになってしまった。)
Friday, 10 May 2013
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