もうすっかり秋で、
ひんやりとして、何もかも澄んで、色が極めて美しく、
虫の声がずっとずっと響いている。
今日は、仕事に行こうと電車に乗ったけれども、
どうしてもいきたくなくて、
結局、そのまま国立博物館へ行った。
「伊勢神宮と神々の美術」
八月の初めに一度いったのだけれども、もう一度。
伊勢参詣曼荼羅の上の方には、天岩屋が描かれていて、
天照さんがちょろっと顔を出してしまっているし、
天照さんのみならず、
全ての人たちがかわいく朗らかに描かれていて
その朗らかさがやけに印象に残った。
最後にあった男神立像は、
人間よりもちょっとだけ大きいおじいさんの神様で、
この人が今私の前に現れて、話を聞いてくれたらいいのにと思った。
前に見た夫須美大神坐像はなくなってしまっていたけれども、
ここにある神様の像はどれも本当に本当に、眠気を誘うほどに穏やかで、温かいのだった。
神様の姿というのは、
こんな風だと思っていなかったよといつも思って、驚くけれど、
神だなんだと片意地を張らず、押しつけがましくもなく
こんな風に朗らかで、眠りを誘う、
日本の森の空気(そう、なんか熊野の辺り)をまとったような、
「信じる」ということが、
なんだか今日の私には本当に素敵に映った。
Wednesday, 2 September 2009
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