Saturday 17 September 2011

おばあちゃんの物語

ある日、日帰り温泉に行こうと、おばあちゃんの家に車でよったら、
車乗るなり、おばあちゃんがいった。
「人生長いようで短いというけど、やっぱり長いよ。つらいことがね、いっぱいあるよ、それだけはね、やっぱり絢ちゃん、仕方がないよ。」

おばあちゃんの言葉は、毎回心に刺さる。

今日、敬老の日のプレゼントを渡してきた。
「こんなふうにお金使わせてしまって済まないねえ。いっぱい、いまほしいものあるときなのに。」
おばあちゃんは、私が渡すと、なんだか、逆に、たくさんのお返しをしてくるので、本当に、やめてほしいというか、
そんなのいらないよ、といつもおもうのだけれども、
それに関連するような、しないような話をしていくなかで、ぽろりと、
「プレゼントは、もらうばっかりじゃなくって、渡しあっていくうちに、色んなことを勉強していくんだよ。」
といった。

おばあちゃんと夕飯のお買い物にいって、二人で歩いているとき、
急に、ぎゅっと手を握ってきて「あやちゃん、かわいいねえ。自慢の孫だよ。」とまぶしそうに言った。
私がごまかして笑っていると、
今度は急に小さな声になって、少し恥ずかしそうに、「ママは、自慢のママかえ?」と言った。
なんだかどきっと、うるっときてしまって、「うん」
というとほっとしたような、すごくうれしそうな顔をした。