Thursday 25 February 2010

世界はまた、変わった。

小田急線、下り列車最後尾、お昼過ぎ。
座るのは、長椅子にほぼ一人ずつ、電車の中に光の影が出来る。眠る人。
ドアが開く度、春の息吹。変わったよ、変わったよと吹き込んでくる。
降りる。むせる。

Monday 15 February 2010

出会ったものシリーズ:宮古島


①東平安名岬
なんだか岩のひとつひとつ、謎の惑星にいるような気分にさせる、佇まい。


②同じく東平安名岬。日の出と同時にカッチャンが車でやって来る。

白いアサリサイズの貝をぺたぺた立体的に貼り合わせ、
手芸用の目玉(黒いのがしゃらしゃらうごくやつ)をくっつけて作り上げた、
謎の「勝ちゃん特製シーサー」が黄色いコンテナにいっぱい入って売られていた。

私たちが、日の出を見て、ほわほわ駐車場に戻ると、
「見れた−?よかったね。あんまり見えないんだよ。」
と嬉しい声をかけてくれる。
くわえ煙草で、黙々と作業する姿が、あんまり渋すぎるので、
写真撮らせて頂いても良いですか?と勇気を出して聞くと、
「いいよー」
といいながら、車の中へ何かを探しに消えていってしまう。



買えば良かった、勝ちゃん特製シーサー。


③すむばり食堂のお姉さん
前の日記に書いたように、
食べ終えてなお、こだわりの冷たい御茶(触れたコップがちょっとでもぬるいと感じると、
「む?」と反応し交換してくださる)を出してくれて、
「ゆっっっっっくり、していってくださいね!」と声をかけてくれた。
こんな人になりたいなあ、と思った。
なにより死ぬほど料理が美味しかった。

地上に写し取られる

一月末、宮古島へ行ってきた。
朝、山の上、遠見台に登って、風の強い中ぼーっとしていた。
ススキのような、ふさふさとした草がビュービュー風に揺れていた。
私の体もビュービューと揺れ、
寒さで体が麻痺し始めて
私も草かも知れないなあ、という気になってきた頃、
厚い雲のなせる技で、
雲の一カ所にぽっかり穴が開いた瞬間、
太陽がそのまま、真下に写し取られた。
光のカーテンが降り、海にまあるい、輝く、日溜まりが出来ていた。
きらきらきらきら、あんまり綺麗だった。

すると、そのスポットライトがこちらの方へむいてきて、
一瞬だけ、その光に包まれて、
周りがまっしろになった。
ああ、あったかい、
こんなにあったかいんだなあ、と思った。

その後は、海の方で、ゆらゆらゆらゆら
そのまあるい日溜まりは、
小さくなったり、大きくなったり、
踊りながら、
最後は水平線のぎりぎりに、永細い、金色の島を作った。

そうか、地上の全ては、神の世界の写しかな。
ああ、私さえも、また。


うーんと、のびをして、振り向くと、
はるなちゃんが笑っていた。
どうも同時にしたらしい。

その後はすむばり食堂の、特別美味しい、ゴーヤーチャンプルー定食と、
食べ終わった後の、お店のお姉さんの、
「ゆっっっっくり、していって下さいね!」という優しい言葉に、
私たちは元気を取り戻していったのだった。

Saturday 13 February 2010

Life before Death

今日は本当に、すごいものをみた。
六本木森美術館のlife before deathの赤ちゃんの写真。
何者でもないその生をみてたら、涙が出てきた。
あなたのことが好き、そういう悲しみだった。