Monday 15 February 2010

地上に写し取られる

一月末、宮古島へ行ってきた。
朝、山の上、遠見台に登って、風の強い中ぼーっとしていた。
ススキのような、ふさふさとした草がビュービュー風に揺れていた。
私の体もビュービューと揺れ、
寒さで体が麻痺し始めて
私も草かも知れないなあ、という気になってきた頃、
厚い雲のなせる技で、
雲の一カ所にぽっかり穴が開いた瞬間、
太陽がそのまま、真下に写し取られた。
光のカーテンが降り、海にまあるい、輝く、日溜まりが出来ていた。
きらきらきらきら、あんまり綺麗だった。

すると、そのスポットライトがこちらの方へむいてきて、
一瞬だけ、その光に包まれて、
周りがまっしろになった。
ああ、あったかい、
こんなにあったかいんだなあ、と思った。

その後は、海の方で、ゆらゆらゆらゆら
そのまあるい日溜まりは、
小さくなったり、大きくなったり、
踊りながら、
最後は水平線のぎりぎりに、永細い、金色の島を作った。

そうか、地上の全ては、神の世界の写しかな。
ああ、私さえも、また。


うーんと、のびをして、振り向くと、
はるなちゃんが笑っていた。
どうも同時にしたらしい。

その後はすむばり食堂の、特別美味しい、ゴーヤーチャンプルー定食と、
食べ終わった後の、お店のお姉さんの、
「ゆっっっっくり、していって下さいね!」という優しい言葉に、
私たちは元気を取り戻していったのだった。

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