Thursday 24 November 2016

San DiegoでSpoken word poetryをついに見る

Society for NeuroscienceでSan Diegoに行く。
3万人が集まる脳科学では最大の学会であり、幕張メッセのようなコンベンションセンターにぐねぐねとポスターが並び、毎日、また午前午後で入れ替わる。
あまりに広すぎて蟻にでもなった気持ちになるが、
歩いているだけで何が流行かはつかむことができる。
今回学会と同時に楽しみにしていたのは、Spoken WordsのLiveを聞くこと。
アメリカには、音楽のライブと同じように、大勢の目の前に立って言葉を話す、それに人が熱狂する場所があるらしい。
そういう詩のライブをみてみたかった。
San Diego, Spoken words eventsで検索すると、こんなカレンダーが出ていた。
http://www.poetryinsandiego.com
Open Micといって誰でも飛び入りで立てるような日があることにもドキドキする。
カフェで行われていることも多いようだ。
今回、学会のスケジュールの都合で行けたのは、Rebecca'sというカフェのOpen Micの日。
憧れのSarah Kayの様子などを何度も頭に描きながら、
脳科学の人々の場所を出て、ホームレスの人々のすごすトラム駅、閑静な住宅街、Bill Brysonの『walk in the woods』にでてきそうなtrailのある野性味溢れる公園、
一歩一歩通り過ぎて、ようやく着く。
入り口のドアには"Leave your worries at the door."と掲げられていた。
フー、息をついて入ると、
オレンジの暖かい照明に、一つとして同じ素材、同じ形のない、机やソファー。
そこに若者が10人組とか3人組とかで入っていて、
みんなコンピュータを開き、文章を書いている!
かっこよすぎて、ドキドキしながらあいている奥の席に座る。
みんな一体何をやっているんだろう、何を書いているんだろう、、
マイクの前に立つ直前の詰めでもやっているのだろうか。
すぐにはじまるんだろうか。
各自が作業に没頭していて、私がきょろきょろ見回していても、誰も私を気にしないし、
すぐに注文を聞きに来る人も居ない。

目に入る全てが新しく、そのままじっと座っていた。
しかし気持ちが落ち着いた後も、何も始まらない。
注文をしにカウンターへ立つと
結局、残念ながらこの日はなくて、今度の火曜日、ということだった。
San Diegoのダウンタウンから歩いてきたことを話すと、静かな物言いで、
「あらあらそれは大変。まずはお水を飲みなさい。」とたっぷり注いでくれた。
その人がレベッカさんである。
人を焦らさず、誰でも居させてくれる。ゆっくり、個人を見てくれるお店だった。

Spoken wordsはなくっても、文章を書いている人たちばかりの喫茶店。
コンピュータをもってこなかったので、ノートを開いて、みんなの真似をして、書いている本の構成を練る。
あっという間に夜になった。

そうしてこの日は終わって、火曜日。やっぱり向かった。
今度こそ、今度こそ、見られる!
あのドアを開ける、開けよう、というとき、おじいさん、おばあさんが三人連れだっていらっしゃる。
焦っちゃいけない。after you.
もう一度、息をついて中に入ると、
お年寄りたちがステージの目の前のソファーにゆったりと座って談笑している。
この間とは客層が違いすぎて、あれ?Sarah Kayは?という気持ちになったことは事実。
だけど、彼らが、舞台に立ちマイクの前で詩を読むために集まっているのである。
18時半に来て、エントリーして。
まったくすごいなあ。。。
10人くらいのすごく落ち着いた会ではあるが、一人一人の言葉をしっかりきいて拍手を送る。
あるおじいさんは、人の詩をきいていると、色々とインスピレーションを得るようで、ノートに何枚も書き付けていた。
「死とは」「愛とは」と彼らが次々舞台に立ってマイクの前で語る言葉の中で、私が聞き取れることはそんなに多くはなかったのだけれど、とにかく一時間の彼らの世界を呼吸した。

帰りの飛行機の約11時間のフライトで、全然寝付けなかったとき
ぼうっとした頭で蘇ったのは彼らである。私も詩を書いてしまった。すみません。
とにかく彼らの自由、勇気を胸に帰宅。

A Poetry Reading at Rebecca's in South Park





















With R.

Wednesday 23 November 2016

The Hands

The hands used to take me to the umbrella shop, to the butcher’s, to the bakery, and to the ballet studio, 
while my mother was at work, with putting me on the back of the bicycle.
The fingers turned a hundred pages of the books the hands bought for me, 
fairy tales, old tales, and novels, and pointed the numbers on the fluorescent multiplication table.
When my grandma was absent, the hands put a pot on the stove and boiled instant noodles 
with lots of cabbage for a secret snack between us.
The hands remember me, even though his vision and hearing, and all episodes are gone, 
hold my hands, tighten and loosen, and make gentle smiles on his face, and on my face. 
Only through the warmth we connect each other. 
I still have the warmth, which keeps me away from his place. 
The hands never let me go.