Monday, 8 October 2007

小乗から大乗へ

これから先私はどんなことをやっていくんだろうとか、
海のものとも山のものともつかない自分に焦って、
なんとかしなくちゃと必死にたどり着いた先が、
自分に自信をつけるだけだったらどうしよう。

誰かに、
できるだけ多くの人に、
できるなら、
どんな国の言語をしゃべる人にも、
普遍的な、
何か素敵なことができたらいいのに、と思うけれど
それってどんなことだろう。
「わかる」とか「愛する」とかいいながら、
他人の中に、ただ”自分と同じ”をみつけて喜んだり、
なんて”自分”から離れられないことだろう。

一方で、
できるだけ多くの人と仲良くいようとすればするほど、
濃度は薄まって薄まって。
なんて簡単に、”自分”は失われてしまうものだろう。

根拠なく信じるということのなんて険しいことだろう。

この間、京都の相国寺の美術館
「横川景三墨蹟 巫山神女賛」を見た。
内容は、(正確じゃないけど、大体)
ある日男の人の夢枕に、女神が現れて
”私は朝には雲となって夕方には雨となって大地を潤しているのに、誰もわかってくれない”
といってしくしく泣くので、その女神の賛を書いた、
というものだった。
なんだか、大変人生が愛しくなった。

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