ここのところずっと家に閉じこもって考えていた。
というより、ぼーっとしていた。
オーストラリアのことはやっぱりいつでも頭にあって、
その経験は、心の中の秘宝として、私の中の一番大事な何かになって、
そして、私の人生の太陽みたいにキラキラしている。
キャンベラで毎日片道一時間の道のりを歩いた。
帰り道はいつもたくさんの星が見えた。
空がとても広くてとても近かった。
南十字星のような東京ではみえない星たちの下で、
自分が暮らす銀河の川を眺めながら
てくてくてくてく歩いていると
その一時間の最初がどんな歩き出しでも、
最後には、ただただやるしかないと、心がしんとしていた。
静かな心細さだった。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」では
銀河鉄道の乗客は南十字星駅でみんな降り、
ジョバンニは親友のカムパネルラと二人だけになって
でも、そのうち、ふと気がつくとカムパネルラもいない。
この話に南十字星駅がでてくることなどすっかり忘れていたけれど、
銀河鉄道に乗って旅する妄想を何度したかわからない。
私が今欲しいのはあの心細い反復。
なんか最近ぐっとくるのは、こういう言葉。
Go shake hands with as many persons as possible.
Write down their names.
Try in the elevator, tube, escalator, street, toilet, on top of mountain, in the dark, daydream, on the clouds, etc.
Make it a nice handshake by holding a flower in your hand, perfume or wash your hand, etc.
--Yoko Ono (from "Grapefruit juice")
オーストラリアに行って色々な人と出会えて
様々なことが私の中で折り合いがつかなくなった。
一番悩んだことは私自身の表現の仕方について。
でも徐々にだけど、大事にしたいと思ったことは、
あからさまな何かじゃなくて、眼に見えない何か。
信じる強さ。そして柔らかさ。
気持ちがよくて清々しい時間が作れるように。
私から立ち上る匂いが気持ちの良いものであるように。
できるなら、どこに居ても。だれと居ても。
Saturday, 25 August 2007
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