ある日、目の見えない人たちがおしゃべりをしていた。
おまえにとって、月ってどんな?
おれはねえ、ボールだよ、ボール。
私も混ぜてもらって言った。
一度だけ、オーストラリアの真っ暗な海で月を見た時、
実は、この地球の外側が光に満ちていて、 地球自体は真っ暗な球で、その地球に空いた穴、それが月で、そこから光が差し込んできているんじゃないかって、思ったことがある。
えーーー!
本当に通じ合うってこういうことっていう気がした。
私は、その人のボールがどんな感じなのかわからない。
私の、地球の穴が、どんな風にイメージされたのか、あるいは聞こえたのか、わからない。
けれども、
互いに驚いて、
何かを交換した。
Monday 23 July 2012
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