Saturday, 30 August 2008
BBQ in the rain
初栗
我が家にていつも農業でお世話になっている方々を招いての収穫祭。
物置の屋根の下の地面にシートを引いて、お膳をたくさんだして、
青空の下、お膝してみんなで野菜切り。
幼なじみのなおちゃんに久しぶりにあった。
ちょっとあやちゃん、ピーマンの種、とばさないでよ。
なおちゃん、その芋の厚さどうなの。
農業を教えてくれているおじさんたちがてきぱき炭をあつかって、
奥様方がてきぱき周りで動いている。
みんな汗だらだらだった。
落ち着いて、みんなが座って食べ出した頃、
雷が鳴って、雨がざあざあふってきた。
頭上のちょっとした屋根の下、地面に座って、窓枠もなく、
こんなに低い目線で、こんなに直接的に
雨を感じたことってあったっけ?
雨が地面で跳ね返った細かな粒子が充満して、
一気にひんやりとした空気が流れる。
まるでお月見をしているような気分になって
みんなの会話を横に、
一人ぼーぜんとした。
森の中でたくさんの木に守られて雨に濡れずにいるときみたいな一方で、
灰色の雲とたくさんの雨粒が水たまりとなってどんどんどんどん流れてく。
誰が始めたか、いつのまにかみんなは私の死んだおじいちゃんの話をしていた。
死ぬ数ヶ月前、畑で隠れて一升瓶を飲んでいたんだよ。と。
きっと雨と一緒におじいちゃんの魂も一緒に来たんだろう。
おじいちゃんは大事に栗を育てていたからね。
パパとおじさん
Sunday, 17 August 2008
至福の旅:神津島
神津島にいってきた。
昔、神様が集まって水をどう分配するかの会議をした島、という伝説の通り、
気の向くまま歩いた場所場所で、神様に出会った。
阿波命神社
決して持ち帰ってはいけない長浜の石
神様のおうちの前の石
海は透明度が高く、底の底まで見通せる。
島中、湿度はあるのに爽やかで清潔な空気がただよう。
宿のおじさんは、真っ黒に日に焼けて、いうことなすこと力が抜けてて、男らしくて、かっこいい。
素潜りで、かつ、自作の手銛で、魚を突いているらしい。
私は、海が怖い。足が立つ場所以外には絶対に行かない。
海の中は、私にとって、波の力や、鮫、全て、どうがんばったってかなわないもの、という
無意識の恐怖を呼び起こして、頑固なまでに絶対にちょっとでも深い場所にはいかない。
山登りをした。
水の分配の会議が行われたその山の頂上には、砂漠が広がっているらしい。
あまりにも惹かれて、
その宿のおじさんに、
”だめだめ、やめたほうがいいよー、夏はー。それでもいくんなら、ま、がんばってー。”
といわれたにもかかわらず決行した。
宿をでて、一時間がたったころ、私たちが登ろうとする山が姿を現した。
おじさんは、正しかった。
木がない、灼熱の斜面。
かなでさんの体力には感服。
それから、あともうひとつの力にも。
ペースが違うので、どんどん先に行ってもらった。
たった一人になったとき、
途端に心細くなった。
5合目を過ぎてあきらめる決心をして下り始めると
途端に心がすっとした。
かなでさんは、海でもがんがんもぐる。
行ったことのないところ、惹かれたままに登ってみる、いってみる。
私はあまりにも警戒心が強くて、行動範囲を狭めてしまう。
この旅の間、そういう自分と向き合っていた。
例によって宿のおじさんに紹介してもらったお寿司屋さんに向かう。
ビールをたのむと、お寿司屋さんのおじさんは
”にぎりたべる?”
というので、ハイ、というとそれ以上何も聞かない。
しばらくすると、まあるい桶に二人前のお寿司がはいってでてきた。
みたことない魚ばかり。
店主、また謎なことを言う。
”たまご終わっちゃったからね、それ、サービスだから。”
とお寿司が2貫。
二日目の夜にいった居酒屋でも同じことが起こった。
”大葉がなくなっちゃったからね、それ、サービスだから。すごくおいしいから。”
と赤鯖のお刺身が山盛り。
珍しいお魚らしい。マグロのような色をして、お肉のような味がした。
たかべ、というお魚があまりにもおいしかった。
(赤鯖はたかべをたのんだら大葉の代わりに頂いた。)
食べた後いつまでもいつまでもまあるい脂の味が口の中に残り、
いつまでもいつまでも幸せだった。
たかべの味のような、旅だった。
昔、神様が集まって水をどう分配するかの会議をした島、という伝説の通り、
気の向くまま歩いた場所場所で、神様に出会った。
阿波命神社
決して持ち帰ってはいけない長浜の石
神様のおうちの前の石
海は透明度が高く、底の底まで見通せる。
島中、湿度はあるのに爽やかで清潔な空気がただよう。
宿のおじさんは、真っ黒に日に焼けて、いうことなすこと力が抜けてて、男らしくて、かっこいい。
素潜りで、かつ、自作の手銛で、魚を突いているらしい。
私は、海が怖い。足が立つ場所以外には絶対に行かない。
海の中は、私にとって、波の力や、鮫、全て、どうがんばったってかなわないもの、という
無意識の恐怖を呼び起こして、頑固なまでに絶対にちょっとでも深い場所にはいかない。
山登りをした。
水の分配の会議が行われたその山の頂上には、砂漠が広がっているらしい。
あまりにも惹かれて、
その宿のおじさんに、
”だめだめ、やめたほうがいいよー、夏はー。それでもいくんなら、ま、がんばってー。”
といわれたにもかかわらず決行した。
宿をでて、一時間がたったころ、私たちが登ろうとする山が姿を現した。
おじさんは、正しかった。
木がない、灼熱の斜面。
かなでさんの体力には感服。
それから、あともうひとつの力にも。
ペースが違うので、どんどん先に行ってもらった。
たった一人になったとき、
途端に心細くなった。
5合目を過ぎてあきらめる決心をして下り始めると
途端に心がすっとした。
かなでさんは、海でもがんがんもぐる。
行ったことのないところ、惹かれたままに登ってみる、いってみる。
私はあまりにも警戒心が強くて、行動範囲を狭めてしまう。
この旅の間、そういう自分と向き合っていた。
例によって宿のおじさんに紹介してもらったお寿司屋さんに向かう。
ビールをたのむと、お寿司屋さんのおじさんは
”にぎりたべる?”
というので、ハイ、というとそれ以上何も聞かない。
しばらくすると、まあるい桶に二人前のお寿司がはいってでてきた。
みたことない魚ばかり。
店主、また謎なことを言う。
”たまご終わっちゃったからね、それ、サービスだから。”
とお寿司が2貫。
二日目の夜にいった居酒屋でも同じことが起こった。
”大葉がなくなっちゃったからね、それ、サービスだから。すごくおいしいから。”
と赤鯖のお刺身が山盛り。
珍しいお魚らしい。マグロのような色をして、お肉のような味がした。
たかべ、というお魚があまりにもおいしかった。
(赤鯖はたかべをたのんだら大葉の代わりに頂いた。)
食べた後いつまでもいつまでもまあるい脂の味が口の中に残り、
いつまでもいつまでも幸せだった。
たかべの味のような、旅だった。
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